1. 各資産の期待リターンとリスク

「将来予測(モンテカルロ)」のうちパラメトリック法では、各資産に以下の年率期待リターンと リスク(標準偏差=1年あたりの値動きのブレ幅の目安)を仮定しています。 いずれも円ベース・配当込みを想定した教育用の概算値です。

資産クラス期待リターン(年率)リスク(標準偏差)
S&P 5008.5%19%
NASDAQ 10012.0%28%
先進国株式7.5%18%
全世界株式7.0%17%
新興国株式6.5%25%
日経2255.5%22%
TOPIX5.0%20%
日本国債0.8%3%
米国債2.5%8%
5.0%15%
J-REIT4.0%20%
米国REIT6.5%22%
円キャッシュ0.1%1%
ドルキャッシュ2.0%8%

※期待リターンが高い資産ほどリスク(ブレ)も大きい傾向が、数値からも読み取れます。

2. 資産どうしの相関係数

分散投資の効果は「相関」で決まります。相関係数は -1〜+1 の値をとり、 +1に近いほど同じ方向に動き、0に近いほど無関係、マイナスは逆方向に動くことを意味します。 当ツールはパラメトリック法で、以下の相関行列をコレスキー分解して、 相関を持つ乱数(各資産が連動して動くシナリオ)を生成しています。

S&P500NDQ100先進国全世界新興国日経225TOPIX日本債米国債J-REIT米REIT円現金ドル現金
S&P5001.000.900.900.880.650.550.55-0.10-0.150.050.600.650.000.05
NDQ1000.901.000.820.800.600.500.50-0.08-0.120.020.550.600.000.05
先進国0.900.821.000.980.750.600.60-0.08-0.120.050.600.650.000.05
全世界0.880.800.981.000.800.600.60-0.08-0.120.050.600.650.000.05
新興国0.650.600.750.801.000.450.45-0.05-0.100.100.450.500.000.05
日経2250.550.500.600.600.451.000.95-0.10-0.080.080.500.450.000.05
TOPIX0.550.500.600.600.450.951.00-0.10-0.080.080.500.450.000.05
日本債-0.10-0.08-0.08-0.08-0.05-0.10-0.101.000.500.000.100.000.050.00
米国債-0.15-0.12-0.12-0.12-0.10-0.08-0.080.501.000.050.050.100.000.05
0.050.020.050.050.100.080.080.000.051.000.050.050.000.05
J-REIT0.600.550.600.600.450.500.500.100.050.051.000.550.050.00
米REIT0.650.600.650.650.500.450.450.000.100.050.551.000.000.05
円現金0.000.000.000.000.000.000.000.050.000.000.050.001.000.00
ドル現金0.050.050.050.050.050.050.050.000.050.050.000.050.001.00

※例:株式(S&P500)と日本債券はマイナスの相関で、株が下がる局面で債券が支えになりやすいことを示します。

3. ヒストリカルデータ(1990〜2024年の実績リターン)

「バックテスト」と「ヒストリカルブートストラップ」では、19902024年の 年次リターン(円ベース・配当込みの概算、単位は%)を使用します。 ITバブル崩壊(2000〜2002年)やリーマンショック(2008年)など、実際の暴落が数字に表れています。

S&P500NDQ100先進国全世界新興国日経225TOPIX日本債米国債J-REIT米REIT円現金ドル現金
1990-14-14-15-16-15-39-38+7+10-2-8-22+1-8
1991+24+46+15+13+50-4-3+6+14-8-5+27+1-10
1992+1+18-5-5+5-26-26+6+12-6-3+25+0-18
1993+210+20+20+70+9+10+7+19+18+5+4+0+16
1994+7-17+5+4-15+13+13+5-2-2+2-8+0-6
1995+51+49+20+18-5-10+13+27+1+2+22+0+12
1996+34+59+15+14+5-2-2+4+8-5+5+50+0+12
1997+54+37+25+22-25-21-24+5+17-22+3+36+0+14
1998+26+63+15+12-30-9-7+12+18-1-5-27+0-7
1999+11+80+25+27+60+37+59+2-4+1+5-15+0-10
2000-12-29-12-15-30-27-26+3+8-6+8+42+0+7
2001-19-23-17-17-5-24-20+4+10+2-5+31+0-10
2002-32-43-28-28-10-19-18+4+14+25+30-5+0-12
2003+20+35+30+31+50+24+24+1+2+20+40+24+0-11
2004+7+7+12+13+25+7+10+1+3+6+30+25+0-4
2005+8+17+20+22+35+40+430-1+10+70+29+0+14
2006+19+7+20+21+35+6+30-2+23+30+35+0+1
2007-10+13+5+4+25-11-12+2+7+31-20-21+0-7
2008-44-54-42-43-55-42-42+5+1+1-50-50+0-19
2009+18+58+25+27+75+19+7+1+4+24+80+31+0-3
2010+5+7+8+9+25+3+1+2+7+13+15+14+0-13
2011-8-3-10-10-15-17-18+3+17+10-10+2+0-8
2012+28+30+25+23+18+23+20+2+7+2+40+31+0+13
2013+55+67+50+47+5+57+52+1-9-16+55+26+0+21
2014+27+36+20+18+3+7+8+2+13-4+30+46+0+14
2015+2+9+5+4-15+9+10+1-2-12-10+2+00
2016+19+5+8+8+1000+1+1+10+10+6+0+3
2017+15+28+15+17+35+19+22+1-1+6+10+5+0-4
2018-8-4-10-10-15-12-18+1-2-4-10-8+0+3
2019+39+38+30+28+15+18+15+1+9+19+20+27+0-1
2020+20+40+15+14+20+16+7+1+10+25-25-11+0-5
2021+43+42+38+35+2+5+100-4-7+15+58+0+12
2022-8-23-15-16-20-9-5-1-12+7-15-14+0+15
2023+43+66+35+33+15+28+250+4+22+10+20+0+3
2024+30+38+25+23+5+20+150+1+36-5+16+0-2

数値は年次リターン(%)。緑=プラス、赤=マイナス。

4. 3つの計算手法

バックテスト(過去実績の再現)

指定した開始年から、上記の実績リターンを年ごとに順番に適用してポートフォリオを再現します。 毎月の積立・取り崩しのフロー按分と、指定頻度でのリバランスも反映します。 過去に実際に起きた相場を忠実になぞれる一方、過去に起きていないシナリオは扱えません。

ヒストリカルブートストラップ(推奨)

19902024年の実績から1年単位でランダムに抽出(復元抽出)し、 1000通りのシナリオを生成します。正規分布を仮定しないため、リーマンショック級の暴落(ファットテール)が 自然に含まれ、同じ年のデータをまとめて使うことで資産間の相関構造も実績ベースで反映されます。

パラメトリック(正規分布仮定)

上記の期待リターン・標準偏差・相関行列から共分散行列を作り、コレスキー分解で相関を持つ乱数を生成します (乱数はBox-Muller法による正規乱数)。計算は安定しますが、現実の急激な暴落を過小評価しやすい傾向があります。

5. データの前提・出典・免責

  • リターン・リスク・相関の各数値は、公表されている主要株価指数・債券指数・コモディティ価格などの 長期的な傾向をもとにした教育目的の概算値であり、特定のファンドや指数の実績そのものではありません。
  • 外国資産は円換算(為替変動込み)を想定しています。実際の商品の成績とは差異が生じます。
  • 計算はすべて閲覧者のブラウザ内で完結し、入力値が外部に送信されることはありません。
  • 本ページの内容は将来の運用成果を保証するものではなく、投資助言でもありません。

計算ロジックの全体像は「モンテカルロ法とバックテストの読み方」でも、結果の解釈とあわせて解説しています。